僕が見下ろす地面に

僕が見下ろす地面に、蟻が行列を作って進路塞いでいた。
ほら雨が降ってきたのに、ワラワラお菓子の屑を運んでた。
そんな毎日の繰り返し、
ちょっとくらい放り出したって死にはしないだろう?
誰が言い出した訳でもなく、何かやるべき事を探してた。
じっと耐えていたくない、この手を何かでいっぱいにしたかった。
人は何のために生きるのだろう、働くだろう?
最低限食べていけたら、それ以上に何を求めるだろう?


僕が見下ろす地面に、雨が水溜り作って進路塞いでいた。
もう髪もシャツもずぶ濡れで、まつげに雫のオモリがのしかかる。
そんな毎日の繰り返し、
ちょっとくらい放り出したって死にはしないだろう?
誰かの犠牲を買って出て、身を粉にして使われてきた。
指咥えて見てないで、この手で何が出来るって言うんだろう?
たった一度しかないこの人生を、粗末にしないで。
たった一度しかないものだから、ずる賢く身勝手でいようよ。


・・・僕が見下ろす地面に、助けを求める人が横たわっていたら
しまっていた手を差し伸べて、気付けば面倒を抱え込んできた。
そんな毎日の繰り返し、